乞食blog -25ページ目

ウィークエンド

週末はメートルの上がりすぎた
酔っ払いの襲撃を受ける事があるのでたまらない。

この前はスーツ姿の男に
「働けようらあー!大の大人がよう!」
と、材木ようなものを振り回され追いかけられた。

幸い大事に至らずに済んだが、もしこの暴力が足の悪い仲間や、
年老いて体力のない仲間に向いたら、と思うとゾっとする。

まともに働いて、 まじめに働いて、ストレスをためて酔っ払い
力のないわたしたちを攻撃してくる。

今はただ、うまく逃げるだけだ。

今日の格言
酒は飲んでも飲まれるな
飲んだら乗るな走って逃げろ

銀シャリ

昨日今日とカラっと晴れた。
しかし熱かったり寒かったり雨が降ったり、
この気候はなんだ。

天気がはっきりしないと食料の管理が難しい。
銀シャリなんかはすぐねばっこくなるから困る。

これが地球温暖化ってやつなのか。
暖かくなれば冬はしのぎ易くて良いのだが。

中華風リゾットとグリルドカツのグリーンソース

カツとマーボ茄子、野菜の煮物、枝豆などが
けっこう残っている弁当空のつまった袋を、
貸しビルの駐車場で手に入れる。

箱とおかず、手拭や割り箸に混じる
枝豆の皮(中身はけっこう入っている)を
ていねいによりわけながら、
さてどうやって食べようかと思案。

元シェフのヨシさんに相談したら
「ああ、これはいいね」
と目を輝かせた。
ヨシさんに言わせると、
残飯はメニューや調理法ではなく、
素材として見るのが良いらしい。

まずカツの肉と衣を分けて、
マーボー茄子からひき肉のタレのみをこそげ落とす。
後はどうやったのか解らないが、
瞬く間に、暖かいとろんとしたひき肉入りのリゾットと、
焦げ目のついた肉にグリーン色の
きれいなソース(枝豆だそうだ)の
かかった一品が出来上がっていた。

付け合せの煮物だった里芋は、
表面に香ばしく焼き色がついており、
ほっくりとした味わいが
一度揚げてからグリルされた
肉のうまみにとてもよく合う。

ふと、昔、会議室でタバコの煙にまぎれながら食べた
仕出しの冷たい弁当の味を思い出す。
それから新婚当時、妻が作ってくれた弁当の味…。
あれは冷えていたけれど、暖かかった。
胸がちょっとつまる。

ヨシさんが
「どうしたの?口に合わないの?」
と心配してくれたが、
「美味しくて…」
と言った後。やっぱり涙がこぼれてしまった。

「まだ、おまえは帰れると思うよ」
ヨシさんはそう言った後、
今夜の分に、と残った飯を
つけもので握ってくれた。

それを半分ずつに分け、
お互いのねぐらに戻った。

湯の花

肌寒い季節になってきた。
夏に山ちゃんがリアカーで
どこからか拾ってきたドラム缶、
この風呂もそろそろ火をくべて
温めなければ湯ざめしてしまう。

ということで皆でお燗してみましたヨ。
ゴエモン風呂に入る順番は
その日いちばん残飯をもってきたマーちゃんから。
続いて私、それからこうりゃん先生、
ノリさん、キンさんの順。

最後になって、またまたキンさんが怒り出した。
「ぬるい上に、汚ねぇ!」と。

たしかに湯面は、
何も入れてないはずなのに泡立ち、
怪しげなものが浮いている。
博学のこうりゃん先生は
「上ずみだけとって、湯の花として売りましょう」
と言い出す始末。

真顔でそんなことを言う
先生に場の空気も和み、
キンさんの怒りもひと段落。
なんだかんだで入り始めたが
そのあとの一言が粋である。

「おめぇらのツメの垢なんか、飲みたくねぇヨ!」

皆で笑った。
かといって、あの高層ビルに出入りする方々の
ツメの垢も別に飲みたくないわけで、
しょうがなく皆、
自分の垢にまみれて日々暮らしている。

気分爽快

スカッと晴れた。

夜酒は気分がしみったれるから、
明日飲もうと取っておいて正解。